ホテル・旅館のメルマガ活用術!配信内容や作成のコツを徹底解説
ホテル・旅館のメルマガ活用術!配信内容や作成のコツを徹底解説

ホテル・旅館の売上増加や利益拡大を図るためには、新規顧客へのアプローチだけでなく既存顧客とのコミュニケーションも重要です。一度宿泊してくれたゲストと接点を持ち続けることができれば、再度の宿泊予約やファン化につなげることが可能となるからです。
既存顧客とのつながりを持ち続ける上で、メールマガジン(メルマガ)は有効活用できます。ホテル・旅館のキャンペーンだけでなく、季節ごとの案内や周辺の観光情報、四季折々の写真画像などを紹介していくことで、興味関心を促し宿泊予約につなげることもできます。
また、基本的にメルマガはハガキやDMなどと違って郵送の手間やコストがかからないため、効率よく自社のマーケティング・プロモーション施策として活用できます。
とはいえ、やみくもにメルマガを送っても効果にはつながりません。そこで、今回は、ホテル・旅館のメルマガ活用術について、配信内容や作成のコツなどと併せて、紹介します。
ホテル・旅館でゲストにメルマガを配信するメリット

ホテル業界において、メルマガは顧客と接点を持つ上で効果的なマーケティング手法となります。
ホテル・旅館でゲストにメルマガを配信するメリットとして、次の3つがあります。
- 自社予約獲得につながる
- ゲストとのコミュニケーションになる
- 低コストで実施できる
それぞれについて、紹介します。
自社予約獲得につながる
ホテル・旅館でゲストにメルマガを配信するメリットとして、自社予約獲得につながることが挙げられます。
宿泊予約を獲得するためには、自社のホテル・旅館に興味を持ってもらう必要があります。
この興味関心を促す上で、メルマガは有効だからです。
キャンペーンや最新情報の告知をはじめ、季節ごとの案内や観光スポットと合わせた情報などをもとにメルマガでアプローチすることで、ゲストの興味関心を高める効果が期待できます。
その結果、自社予約獲得につながるのです。
ゲストとのコミュニケーションになる
ゲストとのコミュニケーションになるのも、ホテル・旅館でゲストにメルマガを配信するメリットです。
一般的に、ホテル・旅館側がメルマガを配信する先は、過去宿泊時に取得したメールアドレス宛となるため、既存顧客が対象となります。
このような既存顧客と良好な関係を築くことができれば、ファン化につながりリピーターとして再度宿泊予約してもらうことが期待できます。
そのため、メルマガは、既存顧客とのコミュニケーションツールとして効果的です。
ホテル・旅館側からの一方的な情報発信ではなく、ゲストのニーズを踏まえ効果的な情報発信をすることができれば、良好な信頼関係を構築できるようにもなります。
低コストで実施できる
低コストで実施できるのも、ホテル・旅館でゲストにメルマガを配信するメリットの1つです。
メルマガは、低コストで実施できるマーケティング手法として知られているからです。
顧客とのコミュニケーション手法としては、メルマガ以外にもチラシやハガキによるDMなども挙げられます。
また、新聞折込や雑誌掲載などの広告手法も集客には効果があります。
とはいえ、これらの手法は印刷・郵送などの手間がかかり、広告費や配送費などのコストもかかります。
これに対して、メルマガは、基本的に配信システム料しかかからないため、低コストで運用していくことが可能です。
配信後の開封状況やホームページへの遷移状況なども数値・データで可視化されるため、効果検証しやすいという特徴があります。
読まれるメルマガ作りのコツ

ホテル・旅館に限らず、メルマガは効率よく運用できるため業種問わず多くの企業がマーケティング手法として活用しています。
とはいえ、いくら配信したとしてもゲストに読まれなければ意味がありません。
効果を高めるためには、読まれるメルマガ作りのコツを把握することが重要です。
読まれるメルマガのコツとして、次の3つが挙げられます。
- タイトルを工夫する
- 情報を盛り込みすぎない
- 読者に有益な情報を入れる
それぞれについて、紹介します。
タイトルを工夫する
読まれるメルマガ作りのコツとして、タイトルを工夫することが挙げられます。
ゲストは、メールが届くと最初にタイトルで内容や重要性を判断するからです。
そのため、タイトルはメルマガの開封や読ませる上で重要なのです。
とはいえ、タイトルには文字数に制限があるため、いかに端的に興味を惹く内容を伝えられるかがポイントになります。
より興味を惹くタイトルにするためには、具体的な数字やベネフィットを伝えていくと効果的です。
例えば、「9月20日限定」「先着5室のみ」「今なら1泊10,000円」など数字とともに強みをアピールすることで興味関心を惹くことができます。
また、記号なども活用して目立たせることも有効です。
ゲストはさまざまな企業などから日々多くのメルマガを受け取っています。
その中から自社のメルマガに興味を持ってもらうためには、いかに差別化を図るかが重要になります。
「★限定★」や「◆新プランのご案内◆」など記号を絡めることで、より興味関心を惹くことができます。
情報を盛り込みすぎない
情報を盛り込みすぎないことも、読まれるメルマガ作りのコツです。
情報を盛り込みすぎると、何を伝えたいのかがわかりにくくなり、ゲストに読まれなくなってしまうからです。
しかし、どうしてもゲストにアピールするとなると、あれもこれも伝えたいと思いすぎるあまり、情報が多くなり長文のメルマガになる傾向があります。
そもそも、ゲストも余程興味のある内容でない限り、長文を読み込むことはなく、途中で離脱してしまう可能性が高いからです。
そのため、メルマガで伝える内容としてはテーマを絞り、シンプルかつわかりやすい情報を提供していくことが重要です。
読者に有益な情報を入れる
読まれるメルマガ作りのコツとして、読者に有益な情報を入れることが挙げられます。
より効果的なコミュニケーションにつなげるためには、メルマガを受け取る読者にとって、有益な情報を含めることが重要だからです。
例えば、近隣の観光スポットに関する情報やおすすめの旅行プラン、温泉で得られる効能など、ゲストにとって役立つ情報を自社のホテル・旅館に絡め提供すると効果的です。
HTMLメールとテキストメールはどちらがおすすめ?

メルマガの配信方法は、主にHTMLメールとテキストメールに分類されます。
HTMLメールは、メール内に画像を挿入したり、文字の色やフォントサイズなどをカスタマイズしたりできる配信方法です。
一方、テキストメールは、文字どおりテキスト主体のメルマガとなります。
スマートフォンの普及に伴い、近年ではビジュアル的にも興味を惹きやすいHTMLメールを活用するケースが増えています。
ホテル業界でも、HTMLメールのほうがテキストメールよりも反響につながりやすい傾向にあります。
特に、客室や食事、温泉、内観などホテル・旅館にとっては写真や動画による訴求が重要となるため、魅力を効果的に伝えることが可能なHTMLメールは有効です。
ホテル・旅館のメルマガにおすすめの内容

近年では、多くのホテル・旅館がメルマガをマーケティング手法として活用しているため、いかに差別化を図った内容を提供できるかが重要になります。
ホテル・旅館のメルマガにおすすめの内容として、次の3つが挙げられます。
- おすすめの宿泊プランやキャンペーン情報
- 周辺の観光情報や季節のイベント
- ゲストの情報やニーズに合わせたセグメント配信
それぞれについて、紹介します。
おすすめの宿泊プランやキャンペーン情報
ホテル・旅館のメルマガにおすすめの内容として、おすすめの宿泊プランやキャンペーン情報が挙げられます。
おすすめの宿泊プランやキャンペーン情報をメルマガで配信することで、宿泊予約につながる可能性が高いからです。
メルマガであれば、宿泊プランやサービスについてより深く知りたいゲスト向けに、専用ページへリンクさせることも可能です。
そのため、興味を持ったゲストをスムーズに宿泊予約へと導くこともできます。
また、メルマガの価値を高め、より良いコミュニケーションを構築するためには、メルマガ限定プランやメルマガならではの特典を用意することも有効です。
これらの情報をシンプルかつわかりやすく訴求することができれば、効率よく宿泊予約につなげることができます。
周辺の観光情報や季節のイベント
周辺の観光情報や季節のイベントも、ホテル・旅館のメルマガにおすすめの内容です。
周辺の観光情報や季節のイベントなどをメルマガ配信することで、旅行に関する興味関心を促し、結果的にホテル・旅館の宿泊予約につながるからです。
例えば、観光地の見所やおすすめスポット、地元ならではの穴場情報などは、ゲストの興味関心を惹きやすい内容となります。
周辺の観光情報や季節のイベント情報を提供するとともに、自社のホテル・旅館の情報も絡めて紹介していくことで、宿泊予約につながります。
ゲストの情報やニーズに合わせたセグメント配信
ホテル・旅館のメルマガにおすすめの内容として、ゲストの情報やニーズに合わせたセグメント配信が挙げられます。
配信したメルマガの開封率や読了率、メルマガ経由のコンバージョン率を高めるためには、タイトルや内容はもとより、ターゲットのニーズを踏まえた配信も重要になるからです。
例えば、30代女性がターゲットなのに対し、50代男性向けの内容を訴求しても意味がありません。
一方で、50代男性向けには写真や装飾を多用したHTMLメールよりも、シンプルなテキストメールのほうが響く可能性が高いです。
このように、メルマガの反響はターゲットとなるゲストによって異なるため、あらかじめターゲットを明確化し、ニーズに応じて適切にセグメント配信していくことが重要です。
また、メルマガ配信では開封率や読了率、コンバージョン率などを可視化することが可能です。
この数値・データをもとに効果検証を行い、毎回内容と併せ改善につなげていくことも重要です。
メルマガの配信効果を高めるポイント

メルマガの配信効果を高めるポイントとして、次の2つが挙げられます。
- 配信タイミングに注意する
- 効果測定と改善を行う
それぞれについて、紹介します。
配信タイミングに注意する
メルマガの配信効果を高めるポイントとして、配信タイミングに注意することが挙げられます。
ターゲットによってメルマガが響くタイミングは異なるため、効果を高めるためにも配信タイミングは十分考慮したほうが効果的だからです。
例えば、深夜に配信されても、時間的にゲストの目に留まらず、開封されずに終わってしまう可能性が高いです。
一方、ビジネスマンの場合、通勤時間帯の配信であれば、効果につながる可能性もありますが、主婦層は家事が一段落する15時前後の配信なら、響く場合もあります。
効果測定と改善を行う
メルマガの配信効果を高めるポイントとして、効果測定と改善を行うことが挙げられます。
効果検証・改善を繰り返すことで、メルマガの精度を高め、宿泊予約などのコンバージョンへと導きやすくなるからです。
「ゲストの情報やニーズに合わせたセグメント配信」でも触れたように、メルマガはWebマーケティング施策の1つであるため、数値・データによって細かく効果検証を行うことが可能です。
メルマガにおける効果検証の指標としては、開封率や読了率、リンクのクリック率、配信停止率などが挙げられます。
流行の短期化やゲストの行動の多様化などが進む近年において、どのようなメルマガが効果につながるかについて、明確な指標があるわけではありません。
一度効果につながったからといって、同じ内容のメルマガがまた効果につながるとは限りません。
そのため、日々効果検証と改善を繰り返しながら、最適な手法を模索していくことが重要です。
メルマガ配信の注意点とトラブル対策
メルマガ配信は、顧客と直接コミュニケーションを取ることができるマーケティング手法であるため、運用にあたっては注意点があります。
不適切な配信をした場合、顧客との信頼関係が崩れるだけでなく、クレームやトラブルに発展する可能性があります。
トラブルを回避するため、次の点に注意が必要です。
①法的規制の遵守
メルマガ配信については、特定電子メール法(迷惑メール防止法)という法律が定められています。
この法律の内容としては、あらかじめ受信者の同意を得ることや配信停止方法の明記、送信者の情報の明記などが挙げられます。
このような内容に沿わずに配信すると、法令違反となりペナルティが課せられる可能性があります。
そのため、事前に法的規制を把握するとともに、適切に対応していくことが重要です。
②配信エラーの対応
基本的にホテル・旅館におけるメルマガの配信は、過去に宿泊予約したゲストを対象に行われます。
とはいえ、ゲストがメールアドレスを変更したり、登録時の不備などがあったりすれば、メルマガを配信したとしてもエラーになってしまいます。
このようなメールアドレスのリストは、そのままにしておくと適切な効果検証ができなくなってしまいます。
そのため、適宜配信リストのメンテナンスを行うことが重要です。
メルマガの効果的な配信でリピーターを獲得!

ホテル業界において、メルマガ配信は、顧客との関係性の構築を図り、リピーターやファン化につなげる上で重要な施策となります。
ターゲットや配信内容を意識することで、コストを抑えて効率よく宿泊予約につなげることが可能です。
とはいえ、運用効果を高めるためには、タイトルや配信タイミングなど細かなテクニックが求められます。
今回紹介した内容を参考に、効果検証と改善を繰り返しながら、効果的にメルマガを配信し、ホテル・旅館の宿泊予約増加につなげていきましょう。
※掲載されている内容は公開日時点の情報となります。