ホテル向けチャットボット6選|活用メリットや導入時の注意点を解説

ホテル向けチャットボット6選|活用メリットや導入時の注意点を解説

ホテル業界において、顧客とのコミュニケーションは満足度の向上につながり、売上増加や利益拡大にも影響を及ぼします。
とはいえ、従業員がすべての顧客に応対することはできないため、いかに効率化を図り、円滑なコミュニケーションにつなげるかが重要になります。
このような問題を解決するため、チャットボットシステムを導入・活用するホテルや旅館が増加傾向にあります。
チャットボットとは、問い合わせ対応やサポートを人間に代わって、ロボットが対応してくれるツールのことです。
ホテル業界においては、導入することでコミュニケーションの向上だけでなく、予約や問い合わせ対応の効率化を図るという効果が期待されています。
そこで、今回は、ホテル業界におけるチャットボットの活用メリットや導入時の注意点、おすすめのチャットボットシステム6選などについて紹介します。

チャットボットとは

国内OTAの一例

チャットボットとは、チャット(会話)とボット(ロボット)を掛け合わせた造語で、自動会話プログラム・システムのことを指します。
顧客から想定される質問とそれに対する回答をあらかじめ設定しておくことで、ロボットが人間に代わって顧客対応をしてくれます。
ホテル業界では、ホームページからの予約をはじめ、チェックインやチェックアウト、客室でのタブレット利用などインターネットを介するケースが少なくありません。
このようなケースで、顧客が利用方法に悩まれることは多々あります。
その際、従業員の代わりにチャットボットが対応してくれれば、ホテルの業務効率化につなげることが可能です。

ホテルがチャットボットを導入するメリット

国内OTAの一例

ホテルがチャットボットを導入するメリットとして、次の3つが挙げられます。

  • スタッフの業務効率化
  • 顧客満足度の向上
  • 多言語対応

それぞれについて、紹介します。

スタッフの業務効率化

チャットボットの導入は、スタッフの業務効率化につながります。
一般的に多くのホテル・旅館では、顧客対応はフロントスタッフが行います。とはいえ、顧客対応には、予約やチェックイン・チェックアウトの対応だけでなく、ルームサービスの手配や客室対応など多岐に渡ります。
これらすべてに従業員が対応していると、業務に追われ接客が疎かになってしまうおそれがあります。
そこで、チャットボットを活用すれば、よくある質問対応などを任せることができるため、業務効率化につながります。
その結果、フロントスタッフはメイン業務に注力することができるため、サービスの品質向上につなげることが可能となります。

顧客満足度の向上

チャットボットの導入は、顧客満足度の向上にもつながります。顧客の質問や相談に対する回答に時間がかかれば、その分だけ不信感につながります。チャットボットの導入によって、顧客からの質問や相談をスピーディーに解決できれば、顧客満足度の向上につながります。
このように、顧客満足度の向上につながれば、リピーターやファン化にもつながり、集客増加や良質な口コミの増加にもつながります。

多言語対応

チャットボットの導入によって、多言語対応が可能になります。
近年では、インバウンド需要の高まりに伴い、多くの訪日観光客がホテル・旅館を利用しています。訪日観光客に対して接客するためには、ホテル側の多言語対応が求められます。ホテル側に多言語対応できるスタッフがいたとしても、そのスタッフがすべての訪日観光客に対応できるわけではありません。
そこで、チャットボットを導入すれば多言語対応が可能になります。チャットボットを活用して、訪日観光客とスムーズなコミュニケーションができるようになれば、宿泊数の増加が期待できます。

チャットボットの種類

国内OTAの一例

チャットボットの種類には、次の2つが挙げられます。

  • AI搭載型チャットボット
  • シナリオ型チャットボット

基本的な機能や顧客との会話の展開方法は同じですが、それぞれ特徴が異なるため、目的や用途に応じて使い分ける必要があります。

AI搭載型チャットボット

AI搭載型チャットボットは、AI(機会学習技術)を用いたチャットボットシステムです。
過去の問い合わせ内容や質問事項などをAIが学習し、顧客の質問に対してパーソナライズ化された回答を行うことができます。
顧客ニーズや好みに応じて複雑な対応も可能ですが、最適化された回答を行うためには一定のデータが必要になるため、注意が必要です。

シナリオ型チャットボット

シナリオ型チャットボットは、顧客からの問い合わせ内容やそれに対する回答をあらかじめ設定しておくシステムです。
問合せや回答の項目は自由に設定できるため、顧客ニーズや傾向を踏まえて、カスタマイズしやすい点が特徴として挙げられます。
一方で、複雑なシナリオを組むためにはシナリオを精査して構築する必要があります。
また、設定していない質問には回答できないため、初期段階での設定が重要になります。

ホテルがチャットボットを導入する際の注意点

国内OTAの一例

チャットボットの導入・活用は、先ほど触れたスタッフの業務効率化や顧客満足度の向上などのメリットがある一方で、注意点もあります。
まず、チャットボットであれば質問に対してスピーディーに解決することができますが、接客することがなくなるというわけではありません。
顧客の中にはチャットボットを使いこなせない方やチャットボットに気づかずフロントスタッフに電話をしてくる方もいます。
そのため、すべてをチャットボットに一任するのではなく、フロントスタッフも真摯に対応することが求められます。
特に、ホテルや旅館では、チャットボットではなく人間味ある対応を求める顧客もいます。そのような場合、チャットボットと併せて、直に接客するなどおもてなしの接客をすることで顧客満足度を高めることができます。
また、チャットボットは、すべての質問に対応できるわけではありません。
顧客によっては、予期せぬ質問や要望をしてくる方もいます。
顧客に寄り添った対応をする上でも、チャットボットだけでなくフロントスタッフによる対応も強化していくことが重要です。

ホテル向けチャットボットの選び方

国内OTAの一例

ホテル業界に限らず、近年チャットボットはさまざまな業種業態で活用されています。
一口にチャットボットといってもその種類は幅広く、機能や性能などは多岐に渡ります。
そのため、自社のホテルに合ったチャットボットを選ぶことが重要です。
ホテル向けチャットボットの選び方として、次の3つのポイントが挙げられます。

①目的・用途に応じた機能があるか?

チャットボットは、どこでどのように活用するかによって、求められる機能が変わってきます。例えば、訪日観光客向けに展開する場合は、多言語対応できなければ意味がありません。
また、予約時に活用するのであれば、予約システムとの連携などが求められます。このように、まずはチャットボットを活用する目的や用途を明確化しておくことが重要です。

②初期設定や運用時のサポートはあるか?

シナリオ型チャットボットの場合、事前に質問と回答を設定しておく必要があります。とはいえ、質問に対する回答を社内で一から構築することは難しいといえます。このような場合に、初期設定までのサポートがあれば、効率よくチャットボットの運用につなげることが可能です。
また、顧客ニーズは日々変わるため、チャットボットの設定も定期的に見直す必要があります。
この場合も、運用後のサポートが充実していれば、安心して活用することが可能です。

③適正な価格か?

チャットボットの運用には、基本的に初期費用と月額費用がかかります。そのため、予算に対して適正な価格かどうかを見極めることが重要です。
例えば、初期設定などのサポート料金が初期費用に含まれる場合もあれば、別途オプションとしてコストがかかる場合もあります。
また、AIの搭載や設定に関してサポートではなく、コンサルティング費用が別途かかるケースもあります。よって、あらかじめ明確化した目的や用途とともに、利用シーンを想定しながら費用を検討することが重要です。

ホテル向けチャットボット6選

ホテル向けチャットボット6選

talkappi CHATBOT

talkappi CHATBOTは、株式会社アクティバリューズが提供するチャットボットシステムです。
初期費用0円で月額費用のみで利用できるため、初期の費用対効果は高いといえます。
最先端のAIを搭載したチャットボットで、顧客満足度の向上につなげるだけでなく、ホテルの業務効率化にもつなげることができます。
また、日本語以外にも英語や中国語、韓国語といった多言語にも対応しています。
FAQ(よくある質問)の質問と回答や写真付きコンテンツなど、細かな設定にもサポートがあるため、効率よくチャットボットの運用が可能となります。

Cognigy

Cognigy は、TDSE株式会社が提供するチャットボットシステムです。
高機能AIチャットボットを設計・開発するプラットフォームで、自社ホテルの用途に応じたチャットボットの開発から運用、分析までをトータルで展開します。
開発・設定自体はローコードで視覚的かつ感覚的に操作できるため、初心者でも簡単に使いこなせます。
また、マニュアルや独自のロジックによる質問・回答の自動生成も可能です。
多言語対応では、英語や中国語をはじめ20ヶ国語以上に対応しています。

RICOH Chatbot Service

RICOH Chatbot Serviceは、リコージャパン株式会社が提供するチャットボットシステムです。
設定に関して専門知識は必要なく、Excelに入力するだけで誰でも簡単に作成できるAI搭載型のチャットボットです。
また、シナリオ型と組み合わせることで、よりニーズに合ったカスタマイズが可能です。
業種ごとにさまざまなテンプレートも用意されており、手間をかけずに導入につなげることもできます。
運用開始後は、視覚的にもわかりやすい管理画面によって問い合わせ傾向やチャットボットによる対応状況などを把握することが可能です。

tripla Bot

tripla Botは、tripla株式会社が提供するチャットボットシステムです。
ホテルなどの宿泊施設向けのチャットボットとして業界に特化されており、顧客満足度の向上や業務効率化につながる機能が数多く搭載されています。
自社開発のAI搭載型チャットボットで、導入開始後3ヶ月以内に85%の質問に対してAIが自動で回答できるまでに成長させることが可能です。
多言語対応では、顧客側のPCもしくはスマートフォンの設定言語に基づいて、チャットボット側にて日本語や英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語の中から最適な言語を自動で表示させることができます。

KUZEN

KUZENは、株式会社クウゼンが提供するチャットボットシステムです。
最新モデルのChatGPTと自社データを活用した生成AIによる精度の高いチャットボットで、業務効率化につなげることが可能です。
過去の問合せやカスタマーサポートの事例から、専門的かつ特殊なパターンまで、用途に合わせてシナリオを設計・カスタマイズすることができるため、顧客満足度の向上にもつながります。
また、多言語対応では日本語のシナリオを100ヶ国語以上に自動翻訳できるため、ホテルにおけるインバウンド対策にも有効です。

Bebot

Bebotは、株式会社ビースポークが提供するチャットボットシステムです。
正確さと迅速さを追求したAI搭載型チャットボットで、ホテル・旅館をはじめ自治体や公共機関、交通機関などにも多くの導入実績があります。
ブラウザベースで展開でき、最短5分で実装可能なスピード性が魅力の1つとして挙げられます。
初期設定にも専門スタッフが対応してくれますし、運用時のサポートも24時間365日受けることができます。

チャットボットを活用してホテル業務のDX推進・スリム化!

チャットボットを活用してホテル業務のDX推進・スリム化!

ホテル業界において、顧客とのコミュニケーションは、予約やチェックイン・チェックアウト以外にもさまざまなシーンで必要不可欠です。このような相談・要望に対し、即座に対応できなければ不快感を与えてしまい、リピーターやファン化につなげることはできません。
とはいえ、すべての接客にフロントスタッフだけで対応するには限界があります。チャットボットの導入は、このようなホテル・旅館側の悩みを解決し、売上増加や利益拡大につなげることが期待できます。
今回紹介した内容を参考に、自社のホテルに合ったチャットボットを活用することで、ホテル業務のDX化推進・スリム化につなげていきましょう。

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