ホテルの客室タブレット導入メリットとは?設置費用の目安やおすすめを紹介

ホテルの客室タブレット導入メリットとは?設置費用の目安やおすすめを紹介

近年、ホテル業界では客室に専用のタブレット端末を設置し、ゲストの顧客満足度の向上を図る動きが加速化しつつあります。
タブレット端末であれば、従来の紙の案内やパンフレットは必要なくなり、よりゲストに分かりやすく、利便性を高めた訴求につなげることができます。また、ホテル側にとってもタブレット端末によってコミュニケーションの向上や多言語対応など業務効率化につなげることも可能です。
とはいえ、タブレット端末の導入にはコストがかかるため、目的やターゲットを踏まえて対応していくことが重要です。
そこで、今回は、ホテルの客室におけるタブレットの導入について、メリットや費用、おすすめのサービスなどを紹介します。

ホテルの客室タブレットとは?

ホテルの客室タブレットとは?

ホテルの客室タブレットとは、近年多くのホテル・旅館などで導入されている新しいサービスです。
客室に専用のタブレットを設置することで、ゲストの利便性や満足度の向上につながるという効果が期待できます。
ホテル・旅館において、客室ではゲストに向けたさまざまなサービスを提供しています。 例えば、フロントとの内線電話や館内の案内、宿泊における約款をはじめ、周辺の観光施設やスポットのチラシなどのサービスです。
このような情報を、紙で用意していると変更時の印刷コストや手間がかかります。しかし、タブレットであればデジタルで管理できるため、コストを削減しユーザビリティの向上にもつながります。
また、近年のインバウンド需要に伴い、ホテル・旅館においては多言語対応が求められています。
この多言語対応も、タブレットであればスムーズに提供できるため、満足度の向上につなげることが可能です。

客室タブレットの主な機能

客室タブレットの主な機能

客室タブレットは、目的や用途によってカスタマイズできるため、さまざまな使い方があります。
その中でも多くのホテル・旅館で活用されている代表的な機能について、紹介します。

内線電話

多くのホテル・旅館では、客室の顧客とコミュニケーションを取る手段として電話を設置しています。
宿泊客は、この電話を利用することでフロントに連絡することができ、ホテル・旅館側も食事やチェックアウト時間などを案内する際に内線電話として利用できます。
この内線電話の代替手段として、タブレットを活用することも可能です。
タブレット端末であれば、電話回線を引く必要がないため、初期工事費などを軽減させる効果があります。

館内案内

多くのホテル・旅館の客室では、宿泊者向けのサポートとして宿泊約款や館内案内を設置しています。
従来、これらの情報は紙媒体で設置している傾向にありましたが、タブレットであればデジタルで管理運営することが可能です。
ホテル・旅館によっては周辺の観光案内やおすすめのスポットなどの情報を発信し、顧客満足度の向上を図るケースも少なくありません。
このような場合でも、タブレットであれば、関連資料の追加・変更時の印刷にかかるコストを減少させることができます。
しかも、目的やニーズに応じて適宜訴求することができます。

多言語対応

ホテル業界においては、近年インバウンド需要の高まりに伴い訪日外国人観光客が増加傾向にあります。
そのため、訪日外国人観光客向けにサポート対応していく上で、多言語対応は欠かせません。
タブレットであれば、多くの言語に対応可能です。
ゲストは使用する言語をタッチするだけで切り替えることができるため、必要な情報を適切に収集できます。
さらに、顧客満足度の向上させる効果が期待できます。

客室タブレットをホテルで導入するメリット

客室タブレットをホテルで導入するメリット

次に、客室タブレットをホテル・旅館に導入するメリットについて、解説します。 客室タブレットの導入によって、先ほど触れたようにさまざまな機能を活用できるため、果以下のようなメリットがあります。

DX推進

客室タブレットをホテルで導入するメリットとして、DX推進が挙げられます。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用して企業の業務プロセスやフローなどを変革することで、市場における優位性を確保する施策のことを指します。
ホテル業界においても、タブレットに限らず宿泊予約システムや自動決済システムなどの導入により、DX化を推進する動きが加速化しつつあります。
DXの推進は、顧客の利便性や品質向上につながり、顧客満足度を高めることにもつながります。
さらに、客室タブレットの導入によって先進性をアピールすることができれば、ホテル・旅館のブランドイメージ向上が期待できるというメリットがあります。

業務効率化・コスト削減

業務効率化・コスト削減も。客室タブレットをホテルで導入するメリットです。
客室タブレットを導入することで、ホテル・旅館の業務効率化やコスト削減につながるからです。
例えば、宿泊客がルームオーダーを頼みたい場合、従来はフロントに電話する必要がありましたが、タブレットであればメニューを選択して注文することで完結させることができます。
その結果、フロントにおける電話応対の手間が減少し、他の業務をすることが可能になります。
また、館内案内でも触れたように、紙媒体に比べ印刷コストが発生しないタブレットであれば、中長期的なホテル運営において大幅なコスト削減につながります。

インバウンド対策

インバウンド対策も、客室タブレットをホテルで導入するメリットになります。
客室タブレットによる多言語対応は、インバウンド対策として大きな効果が期待できるからです。
訪日外国人観光客の増加に伴い、インバウンド対策が急務といわれています。
しかし、多言語対応できるスタッフがいたとしても、そのスタッフがすべての要望に対応できるわけではありません。
その点、タブレットは、訪日外国人観光客のニーズにも適宜対応できるため、スムーズに対応することが可能です。

顧客満足度の向上

客室タブレットをホテルで導入するメリットとして、顧客満足度の向上が挙げられます。 フロントとの円滑なコミュニケーションをはじめ、周辺の観光スポットやおすすめ情報を収集することができれば、ホテル・旅館に対する印象が良くなるからです。 その結果、リピーターにつながる可能性も高まります。 また、顧客満足度やブランドイメージの向上は、良質な口コミにもつながり、新規顧客に向けたアピールにもなります。 ひいては、売上増加や利益拡大にもつながることが期待できます。

客室タブレット導入費用の目安

客室タブレット導入費用の目安

客室タブレットの導入には、当然ながらコストがかかります。
このコストは、主に初期費用と月額費用に分けられます。
初期費用と月額費用について、それぞれ解説します。

初期費用

客室タブレット導入の初期費用は、主にタブレット端末の購入費用が該当します。
一般的にタブレット端末1台あたりの費用は、5万円前後になります。
そのため、仮に客室が100部屋あり、それぞれ1台ずつ設置する場合、500万円の初期費用が必要となります。
また、端末ごとに必要なシステムやソフトウェアなどをインストールしておかなければなりません。
インストールにかかる費用はシステムなどによって異なるため、最低限必要なものをあらかじめ精査した上で、予算と併せて検討しておくことが重要です。

月額費用

月額費用として、主にタブレット端末の保守費用やインストールしたシステム・ソフトウェアの利用料などが挙げられます。
一般的に月額費用の目安は、1台あたり数千円前後になります。
なお、月額費用には導入したタブレット端末の数に応じて安くなるプランなどもあるため、導入端末数と併せて検討すると効果的です。

客室タブレットのおすすめ6選

客室タブレットのおすすめ6選

客室タブレット導入にあたって、おすすめのサービスについて紹介します。 客室タブレットの導入を検討する際には、以下のサービスの利用も参考にしてください。

roomport

サービス名 roomport
URL https://inrevo.co.jp/roomport
提供元 株式会社Hosty
初期費用 40,150円(税込)/台
月額費用 660円(税込)~/台

roomportは、株式会社Hostyが提供している客室タブレットアプリで、ホテル・旅館に関する業務を効率化できます。
内線電話対応だけでなく、宿泊約款や館内案内などもタブレット内で完結可能です。
また、チェックアウトも客室タブレットからすることができるため、フロント業務もスムーズに行うことができます。
多言語対応としては、日本語以外では英語、中国語、韓国語の3言語に対応しています。
月額費用は1台あたり660円(税込)から利用できるため、低コストで客室タブレットを導入でき、活用していくことが可能です。

crotta(クロッタ)

サービス名 crotta
URL https://crotta.jp/
提供元 株式会社ルーツ
初期費用 要確認
月額費用 要確認

crotta(クロッタ)は、株式会社ルーツが提供している客室タブレットサービスの1つです。
ホテル・旅館の対面業務を効率化させるため、内線電話や館内案内のほか、ルームサービスの注文などもタブレット内で完結させることが可能です。
また、食事処や温泉施設などの混雑状況をリアルタイムで確認できるため、ホテル・旅館の利便性をより高める効果が期待できます。
既に120施設以上で約1万台が導入されており、「白樺リゾート池の平ホテル」や「玄 箱根強羅」など大手宿泊施設への導入実績もあります。

MOT/Hotel Phone(モットホテルフォン)

サービス名 MOT/Hotel Phone
URL https://www.mot-net.com/hotelphone/tablet/
提供元 株式会社バルテック
初期費用 要確認
月額費用 要確認

MOT/Hotel Phone(モットホテルフォン)は、ホテル・旅館のバックオフィスなどで利用するPBX機能と宿泊客が利用する客室電話や館内案内などの機能をタブレットアプリで一元管理するサービスです。
MOT/Hotel Phoneは、株式会社バルテックが提供しています。
内線電話の環境を簡単に構築できるほか、フロントとスタッフがスムーズに連携を取れる機能が豊富なため、業務効率化につなげることが可能です。
例えば、客室状況をスタッフ内で可視化することにより、チェックアウトから清掃までのスピードを高めたり、忘れ物の共有・管理を強化したりすることができます。
その他、多言語対応としては、英語、中国語、韓国語に対応しています。

イータブ・プラス®

サービス名 イータブ・プラス®
URL https://www.mirait-one.com/solution/sl033-eetab-plus.html
提供元 株式会社ミライト・ワン
初期費用 要確認
月額費用 要確認

イータブ・プラス®は、株式会社ミライト・ワンが提供している客室タブレットサービスで、ホテル・旅館に対して最高レベルのDXを提供しています。
内線電話や施設案内だけでなく、備品やルームサービスの注文、各施設の混雑状況確認、アンケートなどもタブレット内で一元管理することが可能です。
また、客室内の照明や空調管理もタブレットから対応できます。
「帝国ホテル東京」や「白玉の湯 泉慶・華鳳」などの大手宿泊施設を中心に、累計導入数1万台以上の実績があります。

tabii

サービス名 tabii
URL https://tabii.tech/
提供元 xxx株式会社(呼称:エイジィ)
初期費用 要確認
月額費用 要確認

tabiiは、xxx株式会社が提供している客室タブレットサービスで、操作性に優れています。
シンプルなインターフェースで、利便性が魅力の1つです。
内線電話もワンタップで操作でき、多言語対応は、英語、中国語、韓国語に対応しています。
また、tabiiは飲食ポータルサイト「ぐるなび」と提携しているため、ホテル近辺の飲食店情報を、Googleマップなどと連携しながら、提供可能です。
そのため、ビジネスホテルなどは、顧客満足度を向上させることが期待できます。

AdvaNceD IoT

サービス名 AdvaNceD IoT
URL https://and-iot.jp/roomtablet/
提供元 株式会社デバイスエージェンシー
初期費用 システム初期設定費用:110,000円(税込)/施設
端末本体費用:32,780円 〜54,780円(税込)/台
端末登録費用:21,780円(税込)/台
月額費用 110円(税込)/台

AdvaNceD IoTは、株式会社デバイスエージェンシーが提供している客室タブレットサービスで、顧客満足度の向上とホテル・旅館側の業務効率化を図ることが可能です。
初期費用は多少かかるものの、月額費用は1台あたり110円(税込)から利用できます。
内線電話のほか、施設案内や混雑状況などもタブレット内で一元管理できます。
また、多くの言語に対応しており、英語。中国語、韓国語以外にタイ語、ベトナム語、インドネシア語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、ロシア語、アラビア語、ポルトガル語にも対応しています。

客室タブレット設置で、ホテル業務の負担を減らそう

客室タブレット設置で、ホテル業務の負担を減らそう

顧客満足度の向上や業務効率化を図るために、客室タブレットを活用するホテル・旅館が増加しています。
客室タブレットがあれば、従来の紙媒体が不要になることでコスト削減にもなります。
また、フロント業務やスタッフとの連携も取りやすくなり、サービスの品質を向上させることも期待できます。
その他にも、インバウンド対策として、多言語対応に大きな効果が期待できます。
今回紹介した内容を参考に、客室タブレットを有効活用し、ホテル・旅館の運用効率を高め、売上増加や利益拡大につなげていきましょう。

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